日本刀の分類

日本刀には種類があります。大太刀・太刀・打刀・脇差・短刀・槍・薙刀等ありますが、まずは時代による分類を紹介しましょう。


1. 上古刀

平安初期以前に造られた日本刀です。美術品、というより考古学的に価値あるもののようです。日本刀を構成する要因はすべて上古刀の時代に整っています。在銘作はなく、ほぼ無名です。

2. 古刀

平安後期から文禄(1596年・安土桃山時代)までに作られた日本刀です。安土桃山時代は古刀と新刀の境目の時代であり、現在国宝に指定されている日本刀はすべて南北朝以前に製作されています。

3. 新刀
慶長(1596年~)から宝暦(1764年)までに作られた日本刀です。具体的には、江戸幕府初代将軍である家康の時代から10代将軍家治までの時代です。平和な時代だったため、元禄(1688年)以降は極端に日本刀が作られた本数が減ります。また、脇差が多く、短刀が少ないのも特徴的です。重要文化財に認定された刀剣は、すべて新刀以前に製作されたものです。

4. 新々刀

江戸時代の明和(1764年~)から廃刀令が発令された明治九年(1876年)までの激動の時代に作られた日本刀です。新刀期には少なかった短刀がみられるようになります。国宝、重要文化財に指定された日本刀はありませんが、重要美術品に認定された日本刀が数振りあります。

5. 現代刀
原則的には明治九年以降に作られた刀を指しますが、新々刀期に製作された日本刀は新々刀として扱うことが多いです。なぜなら、新々刀期の刀工の作は廃刀令以後の刀工の作でも特別保存刀剣以上になっていますが、現代刀工の作はどんなに出来が良くても現状は保存刀剣に留まっています。


以上が日本刀の分類です。
時代を見分けるには刃文や茎などから見分けることができます。ただ、そう簡単にはいかず、長い時間をかけて勉強しないといけません。それでも見分けることができない日本刀もあるので、奥深い美術品といえるでしょう。

日本刀のアレコレ

日本刀愛好家による日本刀のあれやこれやを紹介! 所持のルールや手入れのやり方から処分、売買のやり方まで日本刀の疑問すべてを紹介していきます。

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