日本刀の鑑定書

ダイヤモンド等の宝石や絵画等に鑑定書があるように、日本刀にも鑑定書が存在します。鑑定書はそれが偽物ではなく本物である、という証明書となり、日本刀の売買を行う上でも重要となります。鑑定書の有無で買取額が大きく違うケースは珍しくありません。

しかし、鑑定書を発行する団体によって信頼性、信ぴょう性が大きく異なります。鑑定書の作成もお金がかかるので、価値のない鑑定書を発行しないように注意が必要です。現在、最も信頼できる団体は『公益財団法人 日本刀剣美術保存協会』いわゆる『日刀保』が発行する鑑定書は価値があり、信頼できます。
日刀保は刀剣界でもっとも権威がある団体で、日本刀だけでなく鍔などの刀装具の鑑定も行っています。鑑定書の種類は以下の通りです。


1. 特別重要刀剣(最高の鑑定書。重要文化財に準する日本刀に付けられる)

2. 重要刀剣(重要美術品に準ずる日本刀に付けられる)

3. 特別保存刀剣(保存刀剣のなかでも出来が良い日本刀に付けられる)

4. 保存刀剣(在銘は正真、無銘は極めの日本刀に付けられる)


しかし現在の規定により、どんなに出来が良くても室町以降に作られた無銘の刀剣及び現代刀は「保存刀剣」までしか鑑定書が発行されません。また、昭和58年以前に発行された貴重刀剣・特別貴重刀剣・甲種貴重刀剣の認定書は今日、ほとんど価値はありません。

他にも「NPO法人 日本刀剣保存会」も鑑定書を発行していますが、日刀保に比べると価値は低いです。

日本刀の鑑定は、在銘と無銘で違いがあり、在銘の場合、銘の真偽を見極め、時代や流派を考慮しながら、刀工の作風とあっているかで判断します。

無銘の場合、刀身、磨り上げなどを考慮しつつ、時代や刀工、流派を見極めます。

やはり無銘の日本刀の鑑定は難しく、姿や刃文等の見極めが重要となります。一般的な買取店の査定とは違うため、注意が必要です。

日本刀のアレコレ

日本刀愛好家による日本刀のあれやこれやを紹介! 所持のルールや手入れのやり方から処分、売買のやり方まで日本刀の疑問すべてを紹介していきます。

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